第10回うどん県書道パフォーマンス大会~参加校紹介~

ここでは、8月29日(日)に行われた第10回うどん県書道パフォーマンス大会の入賞校以外の大会参加校をご紹介します。

 

高松北高校

『演技順が2番目ということで、皆さんの印象に残るような迫力のあるパフォーマンスにすることを工夫した。自分たちの持ち味である文字の力強さを出すためにシンプルな構成で表現した。』

『「生きる」という強いメッセージを込め、自分たちも皆さんも頑張るという思いを表現している。生徒たちは「紙がない、墨がない」と言いながらとにかくよく書いた。紙面の左下にある鳥は不死鳥や鳳凰といった中国の霊鳥を表し、そこにも「生きる」という強いメッセージが込められている。』

 

高松第一高校

『「勇往邁進」というテーマのもと、困難をものともせず日々前に進めるような人になりたいという意思を込めた。テーマに沿って応援を意識した振り付けや雰囲気を大事にして練習し、字体が揃わずとても大変だったが頑張って仕上げた。このパフォーマンスが多くの人に希望や勇気を与えられるようなものになっていたらとても嬉しい。』

『黒い鉢巻を頭に巻いて気合を入れた。生徒は仲良しで礼儀正しく、自主的にどんどん動き練習に取り組んだ。赤い線はそれぞれの道を表現している。』

 

英明高校(映像審査)

『「繋ぐ」をテーマに、未来への希望と思いを届けたいとみんなで考えていった。緩やかな曲調に合わせて、鳥が翼を広げて飛んでいくような大きな動きで大字やダンス、柄を表現した。』

『生徒が主体的になって考えた作品。「繋」の文字は、上側を3年生が、下側を2年生が書いた。会話が難しい先輩後輩が徐々に打ち解けていき、まるで1人が書いたような文字に見せている。「ぐ」の最終画は過去・未来に繋がっていくイメージ。右上には幸せを運ぶとされるコウノトリを入れた。』

 

琴平高校

『コロナ禍で大変な思いをしている中、なかなか思うようにできないこういう状況だが、この作品を見てたくさんの人々の心の中に向日葵のような大きな花を咲かせられるように頑張って作品を書かせてもらった。』

『琴平高校の校訓が「誠意・熱意・創意」であり、熱意の伝わるパフォーマンスだった。学校や地域で今後も琴高の花を咲かせてほしい。』

 

高松西高校

『書の原点である白・黒・朱の3色のみを使い、大字を木簡風の隷書で書いた。大字と小字で書体を変えたこと、紙面のよはくを大切にしたことで迫力のある、見ている人が圧倒される作品を目指した。』

『余分なものが一切なく、道具もシンプルである。身体表現と書の本質である色使いでパフォーマンスした。水墨画を思わせる龍が濃淡をつけて紙面の外にはみ出している。文字も堂々としている。』

 

香川中央高校

『龍のように舞い上がるという作品になっている。コロナ禍で大変な状況の中でも、皆で一生懸命練習し作り上げた。』

『「龍翔鳳舞」とは「龍のように力強く駆け上がり、鳳凰のように華麗に舞う」という意味である。皆が前向きになれるようなメッセージを込めて生き生きと表現した。和気藹々と練習に励み、その姿を保護者の方にも見せたかったという思いがある。』

 

観音寺総合高校

『今回の作品は、地元観音寺にある琴弾八幡宮に伝わる由来を題材にし、琴の音色に合わせてパフォーマンスした。見てくださる皆様に観音寺の風土を感じていただき、凛とした世界に誘えるような作品づくりを目指し、和傘や扇を使った演出にもこだわった。コロナ禍の中でも部活動を支えてくれた家族に感謝の気持ちを込めて精一杯演技した。そして、私達がここまで頑張ってこられたのは、一番近くで支え続けてくれた顧問の先生のお陰だと感謝している。』

『観音寺をパッケージに詰め込んだような作品。平安時代の女性の遊びであった貝合わせを右下に配している。そこに境内にある句碑から松尾芭蕉の句「早苗とる 手元やむかし しのぶ摺」を書いている。波の模様は有明浜を、印も寛永通宝をモチーフにしているなど、全てが観音寺を表現している。自分たちが愛する観音寺を香川の皆さんに知ってもらえる作品になった。』

 

高松高校

『今回のテーマは「雲烟飛動」。雲や霞の動きのように筆勢が生き生きしているさまを意味しており、書道らしい落ち着いた雰囲気でありながら生き生きとした作品を目指した。私達の熱い魂を作品に込めた。一人でも多くの人の力になれていたら嬉しい。』

『大字は速書きに適した勢いのある草書で書かれている。書き出しで筆が紙に当たって音がするのはパフォーマンスの魅力。女子の校章である「雪持笹」を髪飾りや引首印に用いている。雪の重みにも耐えて凛とした強さを表している。風を起こすという意識で見ている人に元気や勇気を与えられるような作品になっている。』

 

尽誠学園高校(映像審査)

『「月虹」とは、夜、月の光によって生じる虹のこと。虹を架け橋と捉え、コロナなどの暗いニュースが多い世の中から明るい未来へ私達の小さな力でも架け橋を作りたいという願いが込められている。』

『「月虹」はアメリカのハワイではmoonbowと呼ばれ、見ると幸せになる、願いが叶うと言われている。先輩は後輩の意見も大切にして作品づくりをした。後輩は先輩の意見を聞きながら黙々と練習した。』

 

三木高校

『今回の作品のテーマは「震災」。東日本大震災から10年が経った。多くの命が奪われ、数え切れないほどの大切なものを失い、今もその悲しみは消えることはない。そこで大字に「飛躍」を選んだ。飛躍には急速に進歩し向上する、大きく発展するという意味がある。現在でも被災地では懸命な復興活動が行われている。失ったものが完全に戻ってくることはないが、一歩一歩前に進んでいるということを表現した。紙面の左下にある花はガーベラで、花言葉は「希望」。使用した黄色い旗、私達が身に着けている黄色い襷には、未来への希望を象徴するという意味がある。辛く苦しい過去を決して忘れることなく、希望を胸に前へ進んでいこうという願いを込めてパフォーマンスした。見てくださった全ての皆様に希望と勇気を届けたい。』

『パフォーマンス用紙には「ザラ」と「ツル」があり、各校でどちらを使うか選んでいる。今回はザラをあえて使い、かすれや強さを出している。過去の辛い記憶を表現できている。最初の手話も歌詞に合わせて取り入れ、コロナ禍であまり言葉を発せない中での工夫がされている。』

 

香川誠陵中学・高校

『今回私達が表現したかったものは、自らの道に誇りを持ち、周りに流されずに生きていくという決意。様々な場面で行動が制限されるこの世の中で、何となく生きていては時代の波に流されて終わってしまう。私達はそうならないよう一人一人が自らの道に誇りを持ち、精一杯生きていきたい。その決意を書き終わった後に拳を胸に当てて個性を生かしたあいさつにすることで表現した。』

『幅広い年代でパフォーマンスをしている。先輩が後輩に教え合いながら礼儀作法も身に付けている。バラの花は手作りで、紙を2色の色絵の具で染めたものを干して立体的に作り上げた。最初にじょうろで水をやるように青の装飾を施した。バラの花言葉は「誇り」で、自分達の誇りを水をかけて育てていこうという思いを表現した。生徒が心にこの言葉を刻んでパフォーマンスを作り上げた。』

 

小豆島中央高校

『今回私達は、闇を突き抜ける光を表現するために、勢いのある大字と、闇と光をイメージした装飾にした。文字や背景の配色、大きさなどに工夫をすることで全体的なバランスが良くなるように頑張った。今すごく不安な中、寂しい中であっても、必ず輝ける瞬間、光る瞬間は来ると信じて努力し続けてほしいという思いを込めてパフォーマンスした。』

『霧吹きは色の調合や吹き方でイメージが変わってくる。今回も型紙を置いてエッジを利かせて綺麗なひし形では扁平になりすぎるので、少し角度を変えたり色合いの明暗などをかなり研究した。赤い文字の下に淡墨で書き、立体的に奥行きを出すという表現効果をもたらしている。自分達、周りの人達の未来を光らせたいという強い思いが伝わるパフォーマンスだった。』

 

コロナ禍の中、自分達の書を通して何かを伝えたいという強い思いを持って、迫真の演技をした生徒たちに改めて拍手を送りたいと思います。

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