第47回全国高等学校総合文化祭書道部門への参加
7月29日(土)に総合開会式が行われた第47回全国高等学校総合文化祭~2023かごしま総文~に書道部門へ4名の生徒が出品しました。
今回はその作品と生徒たちのコメントをご紹介します。
香川県立高松商業高等学校3年 菅 美雪さん 「臨 楊峴古四種巻」【特別賞を受賞】
①自分の作品についての紹介、制作において大変だったところやこだわったところは?
私が今回臨書した作品は、楊峴古四種巻です。楊峴の書の特徴である強烈に誇張された波磔を魅せることを意識して作品を仕上げました。また、波のような模様の紙を使用することで、波磔の揺れとの統一感を出しました。細字ならではの律動的な美しさの中にある変化に注意しながら、作品の生き生きとした表情を作り出すことを目指し、制作にあたりました。
②全国高等学校総合文化祭に参加しての感想は?
非常に有意義な2日間を過ごすことができました。全国高等学校総合文化祭の開催にご尽力いただいた多くの方々に感謝しています。また、本大会に参加できたことをとても嬉しく思います。展覧会会場では、レベルの高い作品が集結し、そこから放たれる迫力に圧倒されるばかりで、個性溢れる工夫の数々は大変勉強になりました。また、他県の生徒と書を通じて仲を深めた交流会は、私にとって貴重な経験となりました。今回得た学びを心に留め、今後も作品づくりに励みたいと思います。
香川県立高松東高等学校2年 宮本 珠さん 「臨 牛橛造像記」
①自分の作品についての紹介、制作において大変だったところやこだわったところは?
2尺8尺に一行書きで牛橛造像記を臨書しました。大字ということもあり、身体全体を使って書くので、とても疲れました。また、太い筆1本で書くと、線が単調になるので、兼毫と羊毛の2本の筆を使って書くということにチャレンジしました。
②全国高等学校総合文化祭に参加しての感想は?
全国の高校生の作品が会場いっぱいに展示され、またそのレベルの高さに驚きを隠せませんでした。交流会では、人見知りな私も他県の子と楽しくおしゃべりしながら、コースターとしおりの制作や作品鑑賞をすることができました。このような貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
香川県立坂出高等学校3年 澤井 七美帆さん 「臨 張季明帖」
①自分の作品についての紹介、制作において大変だったところやこだわったところは?
私は、米芾の「張季明帖」を臨書しました。一筆書きの連綿草を強い線でリズム良く書くことに苦労しました。また、紙を縦に二分し、金色の罫線を引くことで、行の流れをより美しく見せられるように工夫しました。
②全国高等学校総合文化祭に参加しての感想は?
全国から出品されたたくさんの素晴らしい作品に圧倒されました。交流会では、他県の方々から作品の感想をいただくことができ、勉強になりました。交換し合った屋久杉のしおりは大切な宝物です。書道を通して貴重な経験ができました。
香川県立多度津高等学校3年 岩中 楓さん 「臨 呉昌碩臨石鼓文」
①自分の作品についての紹介、制作において大変だったところやこだわったところは?
篆書という古い書体の作品を出品しました。大変だったことはたくさんありますが、中でも文字の中の空間を整えたり、太さを一定に保ったりすることに時間を掛けました。また、同じ文字でも書き方が異なる箇所があったので、どう書けばよいか悩むことも多々ありました。
②全国高等学校総合文化祭に参加しての感想は?
全国総文祭を目標に練習してきました。出品が決まってからも、どのような大会か不安に思っていましたが、全国から集まった皆さんと交流し、それぞれの書道に向かう思いや考えなどに触れ、色々なことを学ぶことができました。とても良い経験になりました。これまで支えてくださった方々に感謝したいと思います。